委員提出資料つまみ食い

社会保障審議会 介護保険部会(第44回)
平成25年5月15日資料より
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r98520000031zxr.html

委員の方々からの提出資料を斜め読みして、目に入った部分だけを抜粋してみました。
なので、各委員の提出意図とは必ずしも一致しない場合があります。


結城委員提出資料
「要支援者の予防ケアマネジメント」の業務を、通常の居宅介護支援業務に戻し(平成18年3月末時の状態)、例外的に僅かなケースのみ「要支援」「要介護」のケアマネジメント業務を担当できるシステムに変更すべきである。

この点については言うことはありません。全くおっしゃるとおりと思います。


山本委員提出資料(その2)
「介護予防訪問介護に関する実態調査」

生協が実施しているサービスは、介護予防訪問介護サービスの趣旨に沿って行われており、自立支援に効果があることがわかりました。

【調査作業概略】
■目的:生協の介護予防訪問介護サービスで実際に提供しているサービスの内容の実態を明らかにするため、生協のサービス提供責任者にアンケートを行いました。
■調査データ:2011年9月1日~9月30日の調査期間で直近の1ヶ月提供データを対象
■調査生協:パルシステム東京、ちばコープ、コープかながわ福井県民、コープあいち、コープこうべ、生協ひろしま、エフコープ、合計8生協
■回収数:2,036件

○「利用者がヘルパーと共に実施」37%
 「身体介護(排泄・食事介護等)」5%
 合わせて、身体介護に相当する割合は42%

○「ヘルパー単独で実施し利用者は別の作業を実施」も18%
 サービスの60%が、利用者の状態を見ながら、利用者ができることは利用者が行うことで意欲を引き出し、生活の向上を図っていく「介護予防訪問介護」の目的に沿った内容となっています。

●サービス提供責任者は、上記のサービスを利用することで、ほぼ90%の利用者が心身状態が維持・改善したと回答。悪化は、わずか1.8%。

●この結果から、生協が実施しているサービスは、予防訪問介護サービスの趣旨に沿って行われており、自立支援に効果が出ていることがわかります。

●維持・改善内容は、「心の安定・前向き」と「衛生・環境整備」がともに約70%

●「利用者の安否確認状況把握」、「生活リズム」、「在宅(独居)可能」などがそれぞれ約40%。

ツッコミを入れるとすれば、
「利用者がヘルパーと共に実施」すれば、必ず「自立生活支援のための見守り的援助」(注)となるわけではありません。

また、「サービス提供責任者へのアンケート」ということで、細かい数値の客観性に疑問がないでもありません。

ただ、
「(介護予防)訪問介護の利用でかえって利用者の状態が悪くなる」
などという妄言は、ほぼ完全に否定されたといってもよく、
「介護予防訪問介護」潰しをごり押しする一部シキシャの主張は、もうやめた方がいいと思います。
(「やり方が適当でないので、あまり効果が上がっていない」というのなら、まだわかりますが。)


(注)
平成12年3月17日付け老計第10号
訪問介護におけるサービス行為ごとの区分等について」参照
http://blogs.yahoo.co.jp/jukeizukoubou/32105307.html