不適切な行動には注目しない

ふとしたきっかけで、昔に学んだことを思い出しました。

不適切な行動には注目せず、適切な行動に注目する。
 
よい例かどうかわかりませんが・・・
 
お子さんが、弟や妹が生まれたことによってお母さんからの自分への関わりが減った
と感じたとします。
(まあ、そのこと自体は、無理のない話ではあるのですが。)
 
忙しいお母さんは、上のお子さんが機嫌良く?ひとりで遊んでいるときには、あまり関わりません。
でも、上のお子さんが不適切な行動(危険なこと、大人が見て不快なこと など)を取ったら、
やめさせようと注意し、あるいは叱りつけようとします。
 
でも、お母さんの注意や叱責が、上のお子さんにとって、ご褒美になっていたら?
 
つまり、(叱責でもいいから)お母さんの関わりがほしいとき、
不適切な行動を取ると目的のもの(お母さんの関わり)が得られる、という学習効果が生じるときがあります。
 
こういう事態を避けるには、
・適切な行動のときに関わる
・不適切な行動のときには関わらない
という対応が考えられます。
 
難しいのは、「不適切な行動」が、すぐに制止しなければならないような危険な行為の場合です。
「感情をこめた叱り」ではなく(怒りの感情の吐露も、ある意味、お子さんの求めるところではあります)、
冷淡にも見える事務的な対応、あたりでしょうか。
 
危険な行為が起こりにくいような場の設定とか、大人の間の役割分担とか、工夫する必要はあるでしょう。
 
ところで、こういう現象は、子どもたち、特に発達上の課題を抱えたお子さんたちに、比較的多く見られますが、
そうでない人々、特に大人たちの間でも見られるのではないでしょうか。
 
無視されるよりは、批判でもよいから何か言ってほしい、というような。
 
ネット上、あるいは政治の舞台でも、あるような気がしています。