アーシュラ・K・ル=グウィンさん

ゲド戦記」作者アーシュラ・K・ル=グウィン氏死去 88歳 「SF界の女王」

スポニチアネックス 1/24(水)8:06配信)

 宮崎駿監督(77)が多大な影響を受けた米女性作家で、長男・宮崎吾朗監督(51)のデビュー作となったアニメ映画「ゲド戦記」(2006年公開)の原作者としても知られるアーシュラ・K・ル=グウィン氏が22日、オレゴン州ポートランドの自宅で死去した。公式ツイッターで家族が「安らかな死を迎えた」と発表した。

 米メディアも報じた。死因は不明。故人の息子は「数カ月、健康状態が悪かった」と話した。

 代表作にヒューゴー賞ネビュラ賞を同時受賞した「闇の左手」や「所有せざる人々」などがあり「SF界の女王」と称された。名作ファンタジー小説ゲド戦記」は1968年から2001年にかけて出版された。

 アニメ映画「ゲド戦記」は宮崎駿監督の絵物語シュナの旅」(83年)を原案に製作。今月12日に日本テレビ「金曜ロードSHOW!」(金曜後9・00)でノーカット放送されたばかり。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180124-00000077-spnannex-ent


アニメ映画の「ゲド戦記」については、ル=グイン氏は宮崎駿氏が製作すると思って承諾したが息子の五朗氏が監督だったので怒った、とか、ル=グイン氏の「ゲド戦記」とはほど遠いものだった、とか、あまりよくない評判がありますが、私はアニメ版は見ていないのでコメントできません。

原作の「ゲド戦記」シリーズは、某大学の某サークルの部室に置いてあったのに何か取っつきにくくて読まずにいて、あるとき読み出したらおもしろくて気に入ってしまった、という記憶があります。
魔法使いもの、というかファンタジーで、その人やモノの「真の名」を知っていれば魔法がかけられる、優位に立てる、というような世界です。

「闇の左手」などの作品では、超光速航行(ワープ航法など)はできないが超光速通信を行う技術はある、というような設定が出てきます。
また、両性具有の社会もあったような。

なんせ、数十年前の記憶なので、間違いがあるかもしれません。

文化人類学社会人類学的な世界設定という手法は、たとえば「精霊の守り人」などの上橋氏のシリーズと共通する面があるようにも思います。

ル=グイン氏が「女王」と呼ばれていたのは知りませんでしたが、SF界全体に君臨する女王でなかったとしても、一定の確固たる領域に存在する女王であったことは間違いないでしょう。

ご冥福をお祈りします。