カジノの代わりに文楽ではあかん?

「カジノはダメでパチンコは許すのか」橋下VS井戸、バトル過熱のワケ

産経新聞 11月7日(金)20時0分配信)

 カジノを含む統合型リゾート(IR)をめぐり、大阪市此花区夢洲(ゆめしま)への誘致活動を進める橋下徹市長(大阪維新の会代表)と松井一郎大阪府知事(維新幹事長)が、カジノ反対派の井戸敏三兵庫県知事と“バトル”を繰り広げている。これまでにも関西3空港問題などで対立してきた因縁の関係だけに双方の発言はエスカレート。ギャンブル依存症を懸念する井戸氏の発言に対し、松井氏が「それなら兵庫県ではパチンコも規制すればいい」とかみつくなど、溝は深まるばかりだ。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20141107-00000540-san-pol


以下、長々と続く記事はどうでもいいような内容ですが(個人的には、このお三方ともたいした政治家だとは思っていないので)、
カジノの代わりに文楽など日本的な文化で外国人を集客しようという発想はないのかなあ、と思いました。


たとえば、少し古い記事ですが、一部を紹介。

ドナルド・キーンの東京下町日記】世界に誇れる文楽教えよう

東京新聞 2012年10月6日)
 文楽は日本が世界に誇る文化です。世界中に子ども向けの人形劇はありますが、その脚本の文学的価値はゼロ。でも、文楽は違う。脚本の芸術性は高く、人形遣いの美しさも世界が認めている。だから、世界無形遺産なのです。

 五十九年前、私が京都大学に留学した時に、楽しみだったことの一つが、近松門左衛門の『曽根崎心中』などの文楽でした。文楽は奥が深い。何度見ても、新たな発見があります。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/feature/shitamachi_nikki/list/CK2014040902100013.html


ここで書きたいのは、政治的判断として、橋下氏、キーン氏のどちらが正しいか、という話ではありません。
キーン氏がここまで買っているとしたら、「文楽の売り出し方によっては外国人を呼べる」という発想がないのか、という、いわば商業的センス、商才の問題です。

今、民間では、たとえばマレーシアで(イスラム教徒向けの)ハラール認証を受けたりして、観光客誘致や食品提供などに努力している企業が多数あります。
ベースには、古今の日本文化自体が優秀なコンテンツで、ちょっと工夫すれば(欧米以外も含めて)諸外国に受け入れられるという見通しがあるのだと思います。

かつて「商都」と呼ばれた大阪の首長のセンス。これでいいのかなあ?