百条委での偽証

兵庫県知事に関する以前の記事で、

<もし、斎藤氏が再選されてから重大な問題が明らかになったら、また知事選を行わなければならなくなる可能性が一定程度はあります。>
https://jukeizukoubou.hatenablog.com/entry/2024/10/09/213152

と書きました。

 

うっかりしていました。

上の記述は間違ってはいないと思いますが、もうひとつ、斎藤元彦氏が再選した場合、相当な確率で問題が生じる可能性があります。

百条委員会での虚偽陳述による罰則です(禁固→執行猶予がついたとしても失職)。


斎藤氏は、これまでの百条委員会で「注意深く」発言していますが、それでも他の証言者と事実関係において食い違う部分があります。

他の証言者が間違っている可能性がゼロではありませんが、特に一般職員(いわゆる「牛タン俱楽部」と呼ばれる幹部ではない職員を含めた複数の証言者が斎藤氏の発言と対立する場合、斎藤氏の方が分が悪いような印象があります。

人事課など一般職員が、わざわざ斎藤氏らの意向に反するような虚偽の証言をする動機に乏しいからです。
(一方、斎藤氏側は「保身」「責任逃れ」などの動機が考えられます。)

 

以下、食い違いの例です(役職等は証言時のもの)。他にもあるかもしれません。


○コーヒーメーカーについて

原田産業労働部長
西播磨県民局長の告発文について3月21日の知事と幹部との協議した際、コーヒーメーカーを返し忘れていた、と知事に謝罪し、知事から返却しておくよう指示を受けた。

片山元副知事
記憶あり。ただし3月22日のことかもしれない。

斎藤知事
私の認識ではそういう話はしていない。

 

○告発文書の調査について

片山元副知事
教育委員会にいたこともある小橋総務部長が、教委では第三者機関を設置しているという話をしていたので憶えている。

斎藤知事
進言も協議も記憶がない。

 

○告発者(元西播磨県民局長)の処分について

人事課担当者、片山元副知事
4月上旬、公益通報を待ってから処分すべきという人事課からの進言があった。

斎藤知事
私の認識では進言を受けた記憶がない

人事課担当者
公益通報の結果を待たずに処分できないか、弁護士に相談するよう知事から指示があった。

斉藤知事
そのような指示をした記憶はない。

 


<参考>
地方自治法
第百条 普通地方公共団体の議会は、当該普通地方公共団体の事務(自治事務にあつては労働委員会及び収用委員会の権限に属する事務で政令で定めるものを除き、法定受託事務にあつては国の安全を害するおそれがあることその他の事由により議会の調査の対象とすることが適当でないものとして政令で定めるものを除く。次項において同じ。)に関する調査を行うことができる。この場合において、当該調査を行うため特に必要があると認めるときは、選挙人その他の関係人の出頭及び証言並びに記録の提出を請求することができる。
2 民事訴訟に関する法令の規定中証人の訊問に関する規定は、この法律に特別の定めがあるものを除くほか、前項後段の規定により議会が当該普通地方公共団体の事務に関する調査のため選挙人その他の関係人の証言を請求する場合に、これを準用する。ただし、過料、罰金、拘留又は勾引に関する規定は、この限りでない。
3 第一項後段の規定により出頭又は記録の提出の請求を受けた選挙人その他の関係人が、正当の理由がないのに、議会に出頭せず若しくは記録を提出しないとき又は証言を拒んだときは、六箇月以下の禁錮又は十万円以下の罰金に処する。
4~6 (略)
7 第二項において準用する民事訴訟に関する法令の規定により宣誓した選挙人その他の関係人が虚偽の陳述をしたときは、これを三箇月以上五年以下の禁錮に処する。
8 前項の罪を犯した者が議会において調査が終了した旨の議決がある前に自白したときは、その刑を減軽し又は免除することができる。
9 議会は、選挙人その他の関係人が、第三項又は第七項の罪を犯したものと認めるときは、告発しなければならない。但し、虚偽の陳述をした選挙人その他の関係人が、議会の調査が終了した旨の議決がある前に自白したときは、告発しないことができる。
10~20 (略)