小規模多機能型の開設祝7

<報酬告示>
チ 総合マネジメント体制強化加算 1,000単位
注 イについては、別に厚生労働大臣が定める基準に適合しているものとして市町村長に届け出た指定小規模多機能型居宅介護事業所が、指定小規模多機能型居宅介護の質を継続的に管理した場合は、1月につき所定単位数を加算する。

<H27告示95>
五十六 小規模多機能型居宅介護費における総合マネジメント体制強化加算の基準
 次に掲げる基準のいずれにも適合すること。
 イ 利用者の心身の状況又はその家族等を取り巻く環境の変化に応じ、随時、介護支援専門員、看護師、准看護師、介護職員その他の関係者が共同し、小規模多機能型居宅介護計画・・・の見直しを行っていること。
 ロ 利用者の地域における多様な活動が確保されるよう、日常的に地域住民等との交流を図り、利用者の状態に応じて、地域の行事や活動等に積極的に参加していること。

<留意事項通知>
(7)総合マネジメント体制強化加算について

[1] 総合マネジメント体制強化加算は、指定小規模多機能型居宅介護事業所において、登録者が住み慣れた地域での生活を継続できるよう、地域住民との交流や地域活動への参加を図りつつ、登録者の心身の状況、希望及びその置かれている環境を踏まえて「通い・訪問、・宿泊」を柔軟に組み合わせて提供するために、介護支援専門員、看護師、准看護師、介護職員その他の関係者が日常的に行う調整や情報共有、多様な関係機関や地域住民等との調整や地域住民等との交流等の取組を評価するものである。

[2] 総合マネジメント体制強化加算は、次に掲げるいずれにも該当する場合に算定する。
 ア 小規模多機能型居宅介護計画について、登録者の心身の状況や家族を取り巻く環境の変化を踏まえ、介護職員や看護職員等の多職種協働により、随時適切に見直しを行っていること。
 イ 日常的に地域住民等との交流を図り、地域の行事や活動等に積極的に参加すること。
 (地域の行事や活動の例)
 ・登録者の家族や登録者と関わる地域住民等からの利用者に関する相談への対応
 ・登録者が住み慣れた地域で生活を継続するために、当該地域における課題を掘り起し、地域住民や市町村等とともに解決する取組(行政や地域包括支援センターが開催する地域での会議への参加、町内会や自治会の活動への参加、認知症や介護に関する研修の実施等)
 ・登録者が住み慣れた地域との絆を継続するための取組(登録者となじみの関係がある地域住民や商店等との関わり、地域の行事への参加等)

<Q&A27.4.1>
問155 総合マネジメント体制強化加算について、利用者の心身の状況等に応じて、随時、関係者(小規模多機能型居宅介護の場合は、介護支援専門員、看護師、准看護師、介護職員その他の関係者)が共同して個別サービス計画の見直しを行うこととされているが、個別サービス計画の見直しに当たり全ての職種が関わることが必要か。また、個別サービス計画の見直しが多職種協働により行われたことを、どのように表せばよいか。
(答)
 定期巡回・随時対応型訪問介護看護、小規模多機能型居宅介護及び看護小規模多機能型居宅介護を提供する事業所は、日々変化し得る利用者の状態を確認しつつ、一体的なサービスを適時・適切に提供することが求められている。これらの事業では、利用者の生活全般に着目し、日頃から主治の医師や看護師、その他の従業者といった多様な主体との意思疎通を図ることが必要となり、通常の居宅サービスとは異なる「特有のコスト」を有しているため、総合マネジメント体制強化加算により評価するものである。
 定期巡回・随時対応型訪問介護看護、小規模多機能型居宅介護及び看護小規模多機能型居宅介護を提供する事業所における個別サービス計画の見直しは、多職種協働により行われるものであるが、その都度全ての職種が関わらなければならないものではなく、見直しの内容に応じて、適切に関係者がかかわることで足りるものである。
 また、個別サービス計画の見直しに係る多職種協働は、必ずしもカンファレンスなどの会議の場により行われる必要はなく、日常的な業務の中でのかかわりを通じて行われることも少なくない。通常の業務の中で、主治の医師や看護師、介護職員等の意見を把握し、これに基づき個別サービス計画の見直しが行われていれば、本加算の算定要件を満たすものである。なお、加算の要件を満たすことのみを目的として、新たに多職種協働の会議を設けたり書類を作成することは要しない。

問157 小規模多機能型居宅介護の総合マネジメント体制強化加算について、「地域における活動への参加の機会が確保されている」こととあるが、具体的な取組内容や取組頻度についてどのように考えればよいか。
(答)
 小規模多機能型居宅介護は、利用者が住み慣れた地域での生活を継続することができるよう、地域住民との交流や地域活動への参加を図りつつ、利用者の心身の状況、希望及びその置かれている環境を踏まえて、サービスを提供することとしている。「地域における活動」の具体的な取組内容については、指定地域密着型サービス基準の解釈通知の5(7)イにおいて、「地域の行事や活動の例」をお示ししている。
 ただし、小規模多機能型居宅介護事業所が、事業所の所在する地域において一定の理解・評価を得て、地域を支える事業所として存在感を高めていくために必要な取組は、地域の実情に応じて、様々なものが考えられるため、当該解釈通知に例示する以外の取組も該当し得る。
 また、地域における活動は、一定の活動の頻度を定めて行う性格のものではなく、利用者が住み慣れた地域において生活を継続するために何が必要かということについて、常に問題意識をもって取り組まれていれば、当該要件を満たすものである。
 なお、地域における活動が行われていることは、そのため、サービス提供記録や業務日誌等、既存の記録において確認できれば足りるものであり、加算要件を満たすことを目的として、新たに資料を作成することは要しない。

この加算は、27年報酬改定のポイントのひとつといえるでしょう。
算定要件に、やや抽象的な面もありますが、多職種協働も地域との交流も、加算がなかったとしても望ましいことではあると思います。

(つづく)