「ばらつき」を消せばすべての問題は解決するのか?

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介護保険最新情報Vol.106
というより、「第3回要介護認定の見直しに係る検証・検討会」の資料のひとつです。


ちょっと加工してみました。

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認定に「ばらつき」があったとしても、実際のサービス必要量より重度向けの認定誤差(イメージとしては、図の赤枠囲み部分)については、適切なケアマネジメント等により無害化される可能性があります。
その要介護度の支給限度額すべてを使い切る必要はないのですから。
(なお、通所・短期入所・施設サービスのように要介護度によって単価が決まってくるサービスでは、実際より重度に認定されると利用者負担が重くなるなどの弊害があります。)

一方、「ばらつき」が減少したとしても、実際のサービス必要量に及ばない低いレベル(軽度)に収束するのなら、それは改善と呼べるでしょうか?

たとえば、以前にもどこかで似たようなことを書きましたが、
ある状態像の被保険者が、自治体によって要介護3~要介護4に分かれている場合、全国一律に要介護2に統一するような変更なら、行わない方がずっとマシではないでしょうか?

「ばらつき」の解消というのは、それ自体が目的ではないはずです。
あくまで、介護保険サービスが必要な人に、必要な量のサービスが供給できるようにするための手段ではなかったのでしょうか?