特に被災地の方のご意見を

JR東日本という株式会社があります。

その株主総会に向けて、次のような株主提案がされています。

第20号議案 剰余金処分の件

1.議案内容
 (会社提案に反対すると共に処分案を新たに提案)
 剰余金の処分として、別途積立金に関し、以下のとおり提案する。
(1)減少する剰余金の項目及びその額 (←「減少数剰余金の・・・」となっていたのを修正)
    繰越利益剰余金 400億円
(2)増加する剰余金の項目及びその額
    東日本大震災災害復興事業赤字対策積立金 200億円
    地方ローカル線合併積立金 200億円

2.提案理由
 東日本大震災は当社の営業範囲である東北地方太平洋沿岸地域に甚大な被害を与えたが、同地域の復興には採算を無視しても公共交通としての鉄道網の再建を図る必要がある。迅速な復興をはかるべきは当然であるが、復興後、過疎化等で赤字経営が予想される被災路線の赤字補填の基金として当該積立金の設定を求める。
 また、日本国有鉄道が分割・民営化された際、多数の地方ローカル線が第3セクター化されたが、これらの殆どは、採算と財政状態が悪化し、存続が危ぶまれている。しかし、鉄道は自動車に比べエネルギー効率が高く、老人・子ども・環境に優しい乗り物である。そこで、当社は可及的速やかにこれらの鉄道を吸収合併し、健全な持続的経営を維持するために上記の積立金の設定を求める。

第20号議案に対する取締役会の意見
 取締役会としては、本議案に反対いたします。
 東日本大震災災害復興事業赤字対策積立金および地方ローカル線合併積立金を積み立てることは、当社の株主価値を向上させることにはつながらないと考えます。
 付言いたしますと、津波により甚大な被害を受けた太平洋沿岸線区の復旧については、地域全体の復興やまちづくりの計画策定と一体となって進めるべく、国や地方自治体等との協議を実施しております。このうち、八戸線の全線および常磐線仙石線等の一部区間では運転を再開しました。気仙沼線については、安全な輸送サービスの早期提供という観点から、「BRT(バス高速輸送)による仮復旧」を含め様々な観点から検討を行っております。
 加えて、震災からの復興に向けた取組みをさらに強力かつ総合的に推進することを目的として、復興に向けた計画の策定や関係箇所との協議等を担当する復興企画部を本年5月に設置するなど、十分な体制をとっております。
 当社は、東日本大震災からの復興を対処すべき重要な課題と位置づけ、引き続き様々な取組みを実施してまいります。
 従いまして、これらの積立金を積み立てる必要はないと考えます。

私が株を買ったわけではないのですが(当たり前か)、
いろいろな経緯があって、この議案を含めて私が賛否を判断することができるようになっています。
ただし、1票分だけ。ちなみに、郵便投票の予定です。

他の株主提案の中には、先鋭的すぎたり、あまり現実的ではない議案もあったりするのですが、
(だから、「取締役会としては反対します」という意見ばかりついています)
この議案についてだけは、正直なところ、迷っています。

被災地の方、あるいは被災地の近くの方、それ以外の地域の方でも、
ご意見をお持ちでしたら、内緒コメでも結構ですので、教えてください。

ただ、最終的には、私が判断します。
ご意見に添えない場合は、ごめんなさい。