経団連トップは頭が悪い?

「エネルギー政策に関する第1次提言」(2011年7月14日 (社)日本経済団体連合会)を見てみました。
http://www.keidanren.or.jp/japanese/policy/2011/078/index.html

末尾に【 参考資料 】があって、「電源別の比較」という表があります。
 
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え? 原子力の発電コストが一番低い?

政府試算で4.8~8.3円/kWh、RITE(地球環境産業技術研究機構)試算で8~13円/kWh程度、

・・・って、福島原発事故の補償や、関連地域の除染、廃棄物処理などの莫大な費用は入っていないでしょう?

「電力の安定供給のために原発は必要」というのなら論理的に成り立ちますが
(問題がないという意味ではありません。「出力安定」の○印も、考え方によっては
「?」です)、
「コストが安いから原発推進」という理屈は、すでに成り立ちません。

経団連のトップは、そんなこともわからないくらい頭が悪いのか、わかっていて自分たちの利益のためだけに破綻した理屈を並べているのか。

わかっていてやっているのなら、国民がそんな計算もできないと判断してやっているのなら、
経団連のトップは、やはり頭が悪い。

この団体は、2004年の提言で、介護保険の被保険者の年齢基準を引き下げて、保険料負担者の枠を広げる案について、
「20歳代や30歳代の世代は、年金保険料が毎年引き上げられるかもしれない中で、高齢者介護の問題に直面する状況が少なく、また、本人自身が給付サービスを受けることが殆ど期待できないなど、保険料負担を求めることについて理解が得られるとは考えにくい。」
と主張しています。
http://www.keidanren.or.jp/japanese/policy/2004/034.html

「経営コストが増えるから反対」と正直に言えば、まだ潔いのですが、そのあたりのホンネを書かず、若年層の理解の問題にすり替えています。

経済同友会についても記事にしたことがありますが、
http://blogs.yahoo.co.jp/jukeizukoubou/26061542.html
この国のトップは、政財界問わず、問題山積の感があります。

信頼回復のためには、国民が望む情報も、望まない情報も、なるべく正確に伝えようとすることが不可欠と思うのですが。