地方消費税、人口比で配分 老年・年少基準に手厚く 財務省検討
(産経新聞 10/30(月) 7:55配信)
消費税のうち地方の税収となる地方消費税の配分方法について、財務省が消費額に基づいて大半を割り当てる現行基準を見直し、65歳以上の「老年人口」と15歳未満の「年少人口」の比率に応じて配分する改革案を検討していることが29日、分かった。高齢化に配慮し、消費額が相対的に少ない地方への配分を増やすことで都市部との格差を是正する。31日の財政制度等審議会で提案する。
消費税は税率8%のうち、1・7%分が地方に配分され、国が自治体に代わりまとめて徴収し、都道府県に割り当てる仕組み。現在は税収の75%を都道府県ごとの消費額に応じて配分し、17・5%を人口、7・5%を従業員数に基づいて配分額を計算している。ただ地方の住民が大きな店のある都市部へ出かけて買い物するケースもあり、地方消費税の配分が都市部に偏ることが問題だった。人口1人当たりの地方消費税収は、最大の東京と最小の沖縄で1・6倍の格差がある。
改革案では、消費税収が高齢者や子育て世帯を対象とした社会保障費に充てられている点を考慮。現行の配分基準を全てなくし、子供と高齢者の人口による基準に一本化する。老年・年少人口の比率が高いほど配分が増える。地元での消費額や働く先が相対的に少ない地方に配慮する。
政府・与党は年末に議論する平成30年度税制改正で詳細を詰める。だが、地方は配分が増える一方、東京は減少が予想され、調整は難航しそうだ。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20171030-00000043-san-bus_all消費税のうち地方の税収となる地方消費税の配分方法について、財務省が消費額に基づいて大半を割り当てる現行基準を見直し、65歳以上の「老年人口」と15歳未満の「年少人口」の比率に応じて配分する改革案を検討していることが29日、分かった。高齢化に配慮し、消費額が相対的に少ない地方への配分を増やすことで都市部との格差を是正する。31日の財政制度等審議会で提案する。
消費税は税率8%のうち、1・7%分が地方に配分され、国が自治体に代わりまとめて徴収し、都道府県に割り当てる仕組み。現在は税収の75%を都道府県ごとの消費額に応じて配分し、17・5%を人口、7・5%を従業員数に基づいて配分額を計算している。ただ地方の住民が大きな店のある都市部へ出かけて買い物するケースもあり、地方消費税の配分が都市部に偏ることが問題だった。人口1人当たりの地方消費税収は、最大の東京と最小の沖縄で1・6倍の格差がある。
改革案では、消費税収が高齢者や子育て世帯を対象とした社会保障費に充てられている点を考慮。現行の配分基準を全てなくし、子供と高齢者の人口による基準に一本化する。老年・年少人口の比率が高いほど配分が増える。地元での消費額や働く先が相対的に少ない地方に配慮する。
政府・与党は年末に議論する平成30年度税制改正で詳細を詰める。だが、地方は配分が増える一方、東京は減少が予想され、調整は難航しそうだ。
都知事 財務省の地方消費税配分見直し方針に反対
(NHK 11月2日 16時22分)
東京都の小池知事は、財務省が、消費税のうち都道府県に配分されるおよそ5兆円の「地方消費税」の配分が大都市に偏っているとして見直す方針を示したことについて、「地方分権の流れに大きく逆行する」と述べ、反対する考えを示しました。
財務省は、先に開かれた「財政制度等審議会」で、およそ5兆円の「地方消費税」の配分が大都市に偏っているとして、各地の小売店などで実際に消費された金額を中心に決める現在の仕組みを見直す方針を示し、今後、年末の税制改正の議論の中で、15歳未満の年少人口や、65歳以上の高齢者の人口の比率に応じて額を決める案などを検討する見通しです。
これについて小池知事は2日の記者会見で「東京をはじめとする大都市から税収を取ることを意図していて、明らかに不合理と言わざるをえない。税収を最終消費地に帰属させるという本来の趣旨をゆがめるものであり、地方分権の流れに大きく逆行する」と述べ、反対する考えを示しました。
そのうえで「大阪府の松井知事や愛知県の大村知事も反対していると聞いていて、ほかの道府県や都内の区市町村とも連携が必要と考えている。国にしっかり反論していく」と述べました。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20171102/k10011208461000.html東京都の小池知事は、財務省が、消費税のうち都道府県に配分されるおよそ5兆円の「地方消費税」の配分が大都市に偏っているとして見直す方針を示したことについて、「地方分権の流れに大きく逆行する」と述べ、反対する考えを示しました。
財務省は、先に開かれた「財政制度等審議会」で、およそ5兆円の「地方消費税」の配分が大都市に偏っているとして、各地の小売店などで実際に消費された金額を中心に決める現在の仕組みを見直す方針を示し、今後、年末の税制改正の議論の中で、15歳未満の年少人口や、65歳以上の高齢者の人口の比率に応じて額を決める案などを検討する見通しです。
これについて小池知事は2日の記者会見で「東京をはじめとする大都市から税収を取ることを意図していて、明らかに不合理と言わざるをえない。税収を最終消費地に帰属させるという本来の趣旨をゆがめるものであり、地方分権の流れに大きく逆行する」と述べ、反対する考えを示しました。
そのうえで「大阪府の松井知事や愛知県の大村知事も反対していると聞いていて、ほかの道府県や都内の区市町村とも連携が必要と考えている。国にしっかり反論していく」と述べました。
大阪 松井知事「徹底的に反対する」
大阪府の松井知事は大阪府庁で記者団に対し「徹底的に反対する。大阪の税収が減るから反対するのではなく、制度のそもそもの趣旨と違ってきている。地方消費税というのは、最終消費地が地方独自の財源として確保できるものだ。だからこそみんな知恵を出して努力して税収を上げるために頑張っている。見直しは地方分権に逆行するものだ」と述べました。
(NHK 10月31日 17時00分 より一部抜粋)
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20171031/k10011205881000.html?utm_int=detail_contents_news-related_001(NHK 10月31日 17時00分 より一部抜粋)
大都市Aに本社がある製造会社の商品を、中都市Bに本社がある商店の小都市Cの支店で販売したとします。
・消費者は、消費税80円を含めて1080円を支払います。
・商店は、受け取った消費税80円から支払った消費税64円を控除して16円を納税します。
ただし、小都市Cを所管する税務署ではなく、本社所在地Bを所管する税務署に。
ただし、小都市Cを所管する税務署ではなく、本社所在地Bを所管する税務署に。
・製造会社は消費税64円を大都市Aを所管する税務署に納めます。
<参考>国税庁タックスアンサー Q:消費税の申告を支店や営業所ごとに別に行うことができますか。 A:消費税は事業者単位で納税申告書を提出することとされていますので、その納税地である本店等の所在地で一括して申告・納付することになります。支店や営業所ごとに申告することはできません。https://www.nta.go.jp/taxanswer/shohi/6617_qa.htm
もっと単純に、仮に、D村の住民がインターネット通販を利用したとします。
産経記事の「地方の住民が大きな店のある都市部へ出かけて買い物するケース」どころではなく、
もともと企業の本社所在地が多い大都市に富が集中しやすい仕組みになっているのです。
もともと企業の本社所在地が多い大都市に富が集中しやすい仕組みになっているのです。
つまり、消費税ではなく、販売税。あるいは、その昔提案されて葬られた「売上税」。