福岡県・大分県等の大雨について3

7 保健・衛生関係
(1)人工透析
 福岡県朝倉市の1透析医療施設で断水しており、給水量の関係で、同施設の入院患者には自施設で透析を実施。外来患者は、近隣医療施設で透析を受療。引き続き情報収集に努める。(各県の透析医療施設数は、福岡県に215、大分県に73)

(2)被災者の健康管理
 [1] 保健師等の活動
  <福岡県>
   ○朝倉市(常勤保健師数15人)
    ・7日(金)から県医師1名、県保健師11名が支援に入り、避難所を巡回し健康相談を実施。
    ・7日(金)から、避難所運営管理のため、福岡市職員10名が支援を実施。
   ○東峰村(常勤保健師数2人)
    ・7日(金)から県保健師2名が支援に入り、宝珠山地区の避難所を巡回し健康相談を実施。
   ○福岡県北筑後保健福祉環境事務所
    ・朝倉市東峰村を所管する福岡県北筑後保健福祉環境事務所支援のために、7日(金)より県内医師を毎日1名派遣。
   ○久留米市うきは市嘉麻市添田町小郡市大牟田市八女市みやま市柳川市筑後市、大木町、川崎町、上毛町筑前町大刀洗町は市町村の保健師で対応可能。
   ○北九州市保健師数163人)
    ・避難所開設。現時点では市保健師で対応可能。
  <大分県
   ○中津市(常勤保健師数25人)
    ・7日(金)に県保健師2名が支援に入り、避難所を巡回し健康相談を実施。
   ○日田市(常勤保健師数23人)
    ・7日(金)から県保健師1名が、8日(土)から更に4名が支援に入り、5名体制で避難所を巡回し健康相談を実施。
   ○大分県西部保健所
    ・日田市を所管する大分県西部保健所支援のために、8日(土)から、医師、保健師、獣医師を派遣。
 [2] 「避難所生活を過ごされる方々の健康管理に関するガイドライン」を福岡県庁と大分県庁にメールで送付。

(3)その他
 [1] 保健衛生施設の被害状況
  <熊本県
   市町村保健センターにおいて、雨漏り被害の報告が4件あり。復旧済み。
  <福岡県・大分県
   現時点で被害報告無し。引き続き情報収集に努める。
 [2] 感染症指定医療機関、病原体管理施設の被害状況
  現時点で被害報告無し。引き続き情報収集に努める。

8 医薬品・医療機器関係
(1)医薬品卸売販売業・医療機器販売業関係
  業界団体に確認したところ、現時点では医薬品・医療機器等の安定供給等に係る被害はない。

(2)輸血用血液製剤
 日本赤十字社に確認したところ、現時点では輸血用血液製剤の安定供給等に係る被害はない。

(3)薬局・薬剤師
 【福岡県】
  ・床下浸水等の報告が9件(朝倉市8件、大牟田市1件)あり。うち1件(朝倉市)は営業できていない。
  ・チラシの配布等により、いつも服用している薬が手元になく、薬のことで困っている場合は、巡回している医師、薬剤師、保健師等に相談するよう周知を実施中。
  ・朝倉薬剤師会の薬剤師が避難所を巡回して薬に関する相談対応を実施中。
 【大分県
  ・現時点で被害報告無し。引き続き情報収集に努める。
  ・大分県薬剤師会の薬剤師が日田市内の避難所を巡回して薬に関する相談対応を実施中。

(4)毒物劇物製造(輸入)業における毒物劇物取扱施設関係
 現時点で毒物劇物の流出等の被害報告無し。引き続き情報収集に努める。

9 労働関係
(1)労働災害発生状況
 現時点で労働災害発生の情報なし(福岡局、大分局)。引き続き情報収集に努める。

(2)事業場の被災状況
 以下のほか、現時点で被害情報なし。引き続き情報収集に努める。
 【福岡県】
  (田川郡)福太郎英彦山工場は工場設備の被害はないが、従業員が通勤で利用している道路が冠水等により通行止めのため休業。
  (京都郡苅田町日産自動車九州株式会社は通常通り操業中。
  (久留米市ダイハツ九州は7/6休業。
  (朝倉市ネクスト朝倉工場(木材加工)のボイラー冠水。10日ほど停止。明石機械工業(自動車部品製造)は7/6自宅待機
  (うきは市日本精工九州(精密部品製造)は工場浸水、装置に落雷。
 【大分県
  (中津市ダイハツ九州は7/6休業。
  (日田市)キヤノン、TDKは一部職員に休みはあるが、操業・物流に影響なし。
  (玖珠町九重町)ホテルのキャンセルや遅配等あるが大きな影響なし。

(3)労災保険関係
 7月6日付今回の大雨による被害により、労災保険給付請求書における事業主証明や医療機関の証明が受けられなくとも請求書を受理するよう、都道府県労働局に指示。

(4)福岡労働局の対応状況について
 福岡労働局、労働基準監督署ハローワークに「大雨被害特別相談窓口」を7月10日(月)から開設し、事業主・労働者等から労働関係の各種相談に対応する。

(5)大分労働局の対応状況について
 大分労働局、労働基準監督署ハローワークに「大雨被害特別相談窓口」を7月10日(月)から開設し、事業主・労働者等から労働関係の各種相談に対応する。

10 雇用関係
(1)雇用保険
 [1]特例的な失業給付の支給
  7月5日の災害救助法の適用を受け、災害の影響を受けて事業所が休業する場合に一時的な離職を余儀なくされた方に対して雇用保険失業等給付(基本手当)を支給する特別措置を実施。

(つづく)