(東京ディズニーランドでの参加者の声などの報道の後)
浦安市の松崎秀樹市長が、新成人に向けたあいさつの中で、「日本産科婦人科学会のデータ」だとして、「出産適齢期は18歳から26歳を指すそうだ」と述べたうえで、「人口減少のままで今の日本の社会、地域社会は成り立たない。若い皆さん方に大いに期待したい」と述べました。
これについて松崎市長は式のあとの記者会見で、「産まなければ人口は増えないし、率直な思いだ。超高齢化社会でどれだけ若い人たちが大変な時代を迎えるか、新成人が次の時代を考えていかないといけないということを率直に伝えた」と説明しました。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160111/k10010367481000.html
これについて松崎市長は式のあとの記者会見で、「産まなければ人口は増えないし、率直な思いだ。超高齢化社会でどれだけ若い人たちが大変な時代を迎えるか、新成人が次の時代を考えていかないといけないということを率直に伝えた」と説明しました。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160111/k10010367481000.html
以下、新成人の女性の声などが続きますが、省略します。
こういう首長の発言は、報道では一部だけ取り上げて、発言者の真意から差があることもありますが、
とりあえずこの報道どおりの発言だったとして、気になる点があります。
まず、「なるべく楽に出産できる年齢のうちに出産した方が望ましい」ということなら、特に異論はありません。
問題は「出産適齢期は18歳から26歳」という表現。
1)生物学的(身体的)に正しいか
本当は「出産適齢期」と、専門家の資料等に出てくる「妊娠適齢期」はイコールではないと思いますが、(おそらく医師ではない)市長の発言ですので、ここでは深く触れないことにします。
いずれにしても、日本産科婦人科学会やその周辺のウエブサイトなどを探してみましたが、「18歳~26歳」が適齢期というデータは見つかりませんでした。
他サイトも検索して、見つけたのがこちら。
オーバーミリオンチャレンジというサイトの斉藤英和氏の講義資料です。
上のグラフの赤い点線や、18歳、32歳という書き込みは引用者が行いました。
大まかにいって、18歳と32歳が同じぐらいの妊娠しやすさでしょうか。
その下の流産率の資料も含めて、「適齢期」を26歳で切る意味はないように思います。
同じ資料より。
どの資料でも、少なくとも18歳を「適齢期」とはしていません。
(つづく)