いじめや不登校相談の頃

みなさんのブログなど、何かのきっかけで、児童相談所にいた頃のことを思い出すことがあります。
 
心身障害関係の相談は、介護保険障害福祉サービスなどの「業界」と、それほど雰囲気が変わらない、といってもよいかもしれません。
 
養護相談のうちでも、特に虐待対応などは、やはり高齢者や障害者の虐待対応と共通する面はあります(そうでない面もあります)。
 
意外に違うのは、育成相談(健全育成相談)かもしれません。
不登校相談は、この中に含まれます。
いじめ相談は、状況によって異なる場合もありますが、「いじめの被害者」からの相談の場合は、一般的には、やはり、このカテゴリーに入ってきます。
(「うちの子が同級生をいじめてるみたいで」というような相談なら、非行相談に入ることもあります。)
 
私がこの分野から遠ざかって年月が経ちますし、(お子さんの性格だけでなく環境要因など)個別性もありますし、いま悩んでいる人たちすべてに効果があるようなことを書く力はありません。
 
ひとつだけ言えば、
 
原因と、責任と、できることとは、必ずしも同じではない
 
ということです。
 
1)お子さんのことで問題を抱えることになった原因(理由)
2)そのことについて、誰に責任があるかということ
3)(あなたが相談に来られたとして)あなたがこれからできること
 
1はたいていのオトナ(親も教師も)が気にしますし、
それから派生して2に行ったりします(学校が悪い、とか、親がもっと気をつければよかった、とか)。
 
それはそれで無理もないので、否定はせずにお話をお聴きし、「・・・・・・と思われているのですね」と相槌を打ちながら、要点を整理するお手伝いをしたりします。
 
そして、相談時間の終盤では、3の方に話を持って行けたら、初回相談としたら、まず成功ということで。
 
警察や検察のように犯人を捜す役割ではなく、原因を究明するのが主目的でもないので。
 


ここからは蛇足です。
では、3の「あなたがこれからできること」って、何でしょうねえ?
 
「仕事を辞めて、ずっとお子さんのそばにいること」とかではないですよ、たいていの場合は。
(今はそんな考え方は減ったと思いますが、昔はそう言い出しそうな民生委員さんとかもいました。)
 
それなら、「美味しいものを一緒に食べる」なんかの方が、ずっと現実的で、よさそうですねえ。