百条委報告書4

5 知事の政治資金パーティー実施にかかるパーティー券の購入依頼について

〔当該文書記載事項〕
[1]令和5年7月30日の齋藤知事の政治資金パーティー実施に際して、県下の商工会議所、商工会に対して経営指導員の定数削減(県からの補助金カット)を仄めかせて圧力をかけ、パー券を大量購入させた。実質的な実行者は片山副知事、実行者は●●●●●●●●●●●●●●●●。
[2]また●●●●●●●●●●●●●●、●●●●●による保証業務を背景とした、企業へのパー券購入依頼も実行された。●●●●●は片山副知事から県職員OBによる齋藤知事後援活動の責任者を依頼され、交換条件として厚遇の●●●●●●●●●に異例の抜擢をされていた。
[3]この件は準公的な機関である●●●●を舞台にした政治活動なのでさすがに危険を感じたのか、●●●●●は1年で退任し、●●●●●の監査役へ行くようである。●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●。今後、県から●●●●●へなにがしかの利益供与があるものと思われる。

(注釈)●は個人情報等に配慮して伏字

 

(1)委員会としての判断

 ア 認められる事実
[1]について
 ・令和5年7月の齋藤知事の政治資金パーティー実施のために、パーティーの運営やパーティー券販売を齋藤知事が片山氏へ依頼したことは事実だが、県下の商工会議所、商工会に対して経営指導員の定数削減をほのめかせて圧力をかけたという事実や保証業務を背景とした購入依頼は確認できなかった。
[2]について
 ・県信用保証協会幹部は片山氏の指示のもと、片山氏がお願いした全18商工会議所等へ政治資金パーティー実施のために名簿を集めに行っており、その際に信用保証協会の名刺を差し出していた。
 ・商工会議所訪問の際、「できる範囲で購入をお願いします」とパーティー券購入を依頼した。
 ・片山氏から県職員OBが齋藤知事の後援活動の責任者を依頼され、交換条件として異例の抜擢をされたということは確認できなかった。

 イ 事実に対する評価
  令和5年7月の齋藤知事の政治資金パーティーについて、パーティーの運営やパーティー券販売を片山氏へ依頼したこと、片山氏が県信用保証協会理事長はじめ協会幹部に、政治資金パーティー実施のために商工会議所等へ名簿を取りに行かせたこと等は確認できたが、商工会議所や商工会に対して経営指導員の定数削減を圧力にパーティー券を購入させたという事実は確認できず、文書に記載の該当箇所は事実誤認の可能性もある。
  次に、信用保証協会幹部によるパーティー券購入依頼については、幹部が信用保証協会の名刺を差し出し、「できる範囲で購入をお願いします」と商工会議所側に依頼している。名簿を受け取りに行く際に、私用車の使用と休暇を取得していることには一定の認識があると思われる半面、面談の際に信用保証協会の名刺を差し出していることに対しては、経済界に影響力のある信用保証協会幹部という立場を踏まえると、商工会議所は事実上、信用保証協会の幹部からの申し出を断りにくいという側面も容易に想像できる。
  さらに、片山氏は、信用保証協会の理事長としてではなく県職員OB個人として、政治資金パーティーのチラシ配布先名簿の収集を依頼したとの証言があったが、相手方へ信用保証協会の身分を示したうえで、商工会議所と接触している以上、保証業務を背景としたパーティー券購入依頼との疑念を抱かれてもやむを得ない不適切な行為であった。県信用保証協会理事長が「OBとして活動しているので問題ないと思っていたが、信用保証協会理事長という立場では軽率だった」と認めているように、経済界に影響力のある立場を利用して疑念を抱かれる行動をとっていたことは否めない。
  一方、これら政治資金パーティーへの協力により、人事面での厚遇を得たという事実や「なにがしかの利益供与」は確認できなかった。
  以上のことから、文書の内容には一部で事実誤認や憶測も含まれているが、一定の事実が記載されており、虚偽の内容とまでは言えない。

 

(2)提言
 知事当局に以下のことを求める。
・県職員OBが外郭団体等の幹部の立場を利用していると疑われることがないよう、知事選挙に関する県職員OBを対象としたルールをつくること。
・県関連団体の倫理規定は一般職を対象としているが、役員も含めた政治活動や選挙活動に関わる倫理規定等を定めること。
・ボランティアでのパーティー券販売においては、個人としての名刺を手渡すなど違法行為と疑念を抱かれないよう、より一層の配慮を行うこと。