県議会の不信任決議からの知事失職を受けた兵庫県知事選は、前職の斎藤氏が当選しました。
NHKの開票速報関係番組だったと思いますが、期日前投票の開票速報の推移みたいなデータをグラフ化したものがあって、ちょっと興味深かったです。
最初は稲村氏の方が上にあって、日を経るにつれて斎藤氏と答えた人が上昇し、途中でX型に交差する、というような。
何か大事件が起きて折れ線グラフが動く、というよりも、なだらかな右上がりと右下がりの線が交差する、という感じで、終盤に一部で話題になった、22市長の稲村氏支持表明とか、さまざまな「イベント」とかは、それほどプラスにもマイナスにも影響していないのではないか、とも思いました。
あるいは「反斎藤陣営」(という総括的なものがあるとして)の敗着は、「百条委での結論が出る前に不信任決議を行ったこと」まで遡るのかもしれません(決議案を出した側も言い分はあるとは思います)。
ともかく、イメージがわかりやすいものだったので、NHKや他のメディアサイトで探したのですが、見つかりませんでした。残念。
それ以外には、若い年齢層に斎藤支持が多い、SNS、動画などと親和性の強い層に斎藤支持が多い、というあたりは、だいたい各メディア共通のようです。
あまり扱われていないデータを、ということで、まず得票率。
(当選を目的としない、とかいう立花氏を除外したデータも用意しました。)
稲村氏と5ポイント余り開いています。
一説によると、5~10ポイント差で「やや有利」「わずかに有利」、5ポイント差以下で「AとBが激しく競る」(Aが優位)らしいので、まあ、そんなところかと。
で、世間では斎藤氏の圧勝扱いが目立ちますが、実は5割の線に達していません。
立花氏が「斎藤氏を圧勝させて」と序盤から主張していましたが、今後の対議会関係のためには、5割は超えたかったところでしょう。
まあ、1票でも上回れば、勝ちは勝ち、なんですが。
過半数が必ずしも支持していない、ということ自体は、斎藤氏も認識しているでしょう(人によって好き嫌いはあるでしょうが、この点はそれほど馬鹿ではないはず)。
なお、市町別で見ても、大票田・神戸市など、斎藤氏は幅広く得票しています。
さすがに地元・尼崎市など、稲村氏優位の自治体(水色)もいくつかありますが。
(b/aの数値が小さいほど斎藤氏が、大きいほど稲村氏が優位。)
ただ、同日の栃木県知事選などに比べたら、やはり接戦の部類だったとは思います。
蛇足ながら、TVなどマスメディアを批判している人は多数いますが、SNSを含めたネット情報も正しいとは限らない、ということ。
メディア情報は、それを発信したところ(責任者)が判明しているから、あとで責任を追及することは可能です。
でも、各候補公式アカウントはともかく、(自主?)応援者のアカウントなどは削除されたらわからなくなります。
それと、どんな手段にせよ有権者の支持を集めた、ということは、役職に就く人を決めるとか政策を決めるというようなことには有効ですが、その人が法や倫理に反していない、ということの証明にはなりません。
まして、候補者以外の(自主?)応援メンバーの違法投稿などについては、どの陣営のものにせよ、厳しく取り締まってほしいところです。