「処分しないほうがいい」 兵庫県知事側に職員進言 公益通報巡り
毎日新聞 8/23(金) 18:58配信
兵庫県の斎藤元彦知事がパワーハラスメントなどの疑惑を文書で告発された問題で、県議会の調査特別委員会(百条委)は23日、パワハラ疑惑を中心に職員6人の証人尋問を非公開で実施した。一連の問題で職員への尋問は初めて。
百条委の奥谷謙一委員長は尋問後に県庁で記者会見し、元局長の告発後、職員が知事側に「公益通報の結果が出るまで処分しないほうがいい」と進言していたことを明らかにした。
一連の問題を巡っては、県西播磨県民局長だった男性が3月、知事のパワハラを含む複数の疑惑をまとめた告発文を一部の県議会議員や報道機関に配った。
元局長は県の公益通報窓口にも通報したが、県は通報者への不利益な扱いを禁じた公益通報者保護法の対象外と判断。内部調査を進めた結果、「知事らを誹謗(ひぼう)中傷した」と認定し、元局長を停職3カ月の懲戒処分にした。元局長は7月、県内親族宅で亡くなっているのが見つかった。自殺とみられる。
知事は一貫して告発内容を否定しているが、百条委が実施した県職員アンケートの中間報告では約4割が「知事のパワハラを見聞きした」と回答。自由記述欄では、「知事が打ち合わせの際に『聞いていない』と発言し、ペンを机の上に投げつけてその場が凍りついた」などとする具体例も挙げられているという。
また、知事が視察先などでカニやカキなど多数の贈答品を受け取っていたとする新たな疑惑の証言が寄せられ、「知事はお土産がない遠足には行かない」との指摘もあった。
知事は23日午後に県庁で取材に応じ、パワハラ疑惑を巡るアンケート結果について「県政をより良くするために必要な指示や指導をしてきたが、これだけ多くの職員が回答している事実に接し、大変残念な思いだ」と説明。「職員の受け取りとの間にずれが生じていたことによって不快な思いやご負担をかけたことは重く受け止めなければならない」と語った。
30日には百条委で知事の証人尋問が予定されている。【大野航太郎】
https://news.yahoo.co.jp/articles/fab180b08ae4d417421f0474ff5ac48c3b7d68e7
本来は百条委員会等による解明により事実関係が明らかになる、と考えるべきかもしれませんが、種々の状況から、知事に対する嫌疑?が少なくとも「嘘八百ではない」という前提で、コメントします。
部下が上司に進言することは本来、当然のことではありますが、こういうパワハラ報道が出るような上司(特に選挙で選ばれた自治体の長)の意に沿わないような進言の場合、勇気が必要というのが現実ではあります。
どういう立場の職員だったのかわかりませんが、そういう職員が存在したということは、評価されてもよいのではないかと思います。
逆にいえば、そういう進言があったにもかかわらず、処分まで突き進んでしまった知事や、「牛タン倶楽部」といわれる取り巻き幹部の責任は、とてつもなく重いものといえるでしょう。
お釈迦様が落としてくれた蜘蛛の糸を無駄にしてしまったようなもの(ちょっと違うか)
亡くなられた西播磨県民局の前局長の告発も、知事が自ら過ちに気づいて反省するための、ある意味、蜘蛛の糸だったといえるかもしれませんが。