「相手にしなくていい」石川佳純「東郷神社参拝」で中国SNSが炎上“あこがれの人”にもフォロー外され集まる“エール”
SmartFLASH 8/18(日) 17:00配信
8月16日までに、元卓球選手でスポーツキャスターの石川佳純の、中国SNS「微博(ウェイボー)」のコメント欄が閉鎖する事態となっている。
中国ネットでの批判が過熱していることが理由だ。週刊誌記者はこう話す。
「発端は、石川さんが取材したパリ五輪の前、出場する張本智和選手と、東京・渋谷の東郷神社を参拝していたことが、インターネット上で発掘されたことだそうです」
東郷神社は「必勝祈願」のご利益があると知られているが、それは、日露戦争で連合艦隊の指揮をとった東郷平八郎が祀られているためだという。
「そのような背景からか、批判が起きることはたびたびあり、1989年には新左翼団体によって、神社内で爆破テロ事件も起きています。
中国では、東郷神社は『参拝してはならない』と伝えられているそうで、中国でも人気のある石川さんが訪れたことによるショックで、批判が起きているようです。
なかでも、石川さんが現役時代から“あこがれの人”と明かしていた、リオ五輪、東京五輪の卓球男子シングルス2大会連続金メダルの馬龍選手が、フォローを外したことも報じられています」(同前)
先日は、帰国したパリ五輪卓球日本代表の早田ひなが「鹿児島の特攻資料館(知覧特攻平和会館)に行きたいです」と話したことで、中国、韓国から批判が起きる事態もあった。
X上では、今回の石川にもエールの声が寄せられている。
《今度は石川佳純さんかよ。何にでもイチャモン付けてくる中国なんか相手にしなくていい》
《早田ひなさんの件といい、石川佳純さんの件といい、彼女たちは、政治とかプロパガンダとかイデオロギーとは全く違う別次元の純粋な想いで参拝してんねん》
《石川佳純さん。あなたは何も悪くない。中国語も堪能で、おそらく中国へのリスペクトは他のどの日本人選手よりも強かったと思う》
中国へのリスペクトもある石川なら、きちんと真意を理解してもらえると思うことを祈るしかない。
https://news.yahoo.co.jp/articles/0967fb66327a2b208501b211561b2e108b1c5583
早田ひな選手の「特攻平和会館」発言の際にも書きましたが、彼女たちをフォローするも外すのも、それぞれの人の自由ではあります。
ただ、東郷神社に祀られている東郷平八郎(もう歴史上の人物なので、敬称はなし)は、諸外国でも尊敬されていることが多い人物です。
(中国の人たち、戦争犯罪人として処刑された東条英機と間違えてないよね?)
東郷は、日露戦争の日本海海戦で、連合艦隊司令長官として、ロシア帝国のバルチック艦隊に勝利しました。
海外からは「東郷ターン」とも呼ばれる敵前回頭などの戦術を駆使し、海戦史上まれなほどの完勝を収め、日露戦争の終結に大きく貢献しました。
(ロシア艦隊の一部でもウラジオストックに逃げ込めば、日本軍の海上輸送を脅かしていた可能性がありました。本海戦がロシアを講和の席につかせる大きな要因になったとされます。)
東郷は国際法に精通していたというエピソードも伝わっています。
日清戦争では巡洋艦「浪速」艦長として、高陞号事件(清国兵等を運搬していた英国商船を、警告等の手順を経たのち攻撃、撃沈)の当事者となりましたが、国際法上、問題なかったことが明らかにされています。
日露戦争当時、強国ロシアに悩まされていた国々は多く、オスマン帝国では子どもの名に「トーゴ―」をつけたり、「トーゴ―通り」ができたりしたといいます。
また、フィンランドはロシアの支配下にありましたが、第二次世界大戦後に「東郷ビール」という商品が発売されました(ただ、ロシアの軍人名のものもあったという情報もあります)。
世界の海軍関係者からも尊敬され、東郷の国葬の際は、英米中仏伊などの艦が派遣されました(中国からの派遣は間に合わず、儀仗隊を途中から鉄道で向かわせたらしい)。
東郷神社は第二次世界大戦の空襲で焼けましたが、再建には、米国のニミッツ提督らも貢献しました。
戦争犯罪はもちろん、部下に対する虐待も伝わっていません。
満洲事変からの中国侵略にも関わっていません。
ただ、神格化や神社設立は本人が望んでいなかったことが記録に残っています。
昭和初期という時代と、何より功績が大きすぎるのとで、やむを得なかったのでしょうかね。
日本史上では、海戦では壇ノ浦の義経がどうか、ぐらいで(かなり状況が違いますが)、比較できる人物がいません。
中国史では?
武人の神格化という点では関羽が有名ですが、悲劇の武将ですから違います。
明の時代の鄭和が、艦隊を率いて侵略者を討ったようなものでしょうか。
実績と知名度とで比較できそうなのは、世界史的に見て、英海軍のネルソン提督ぐらいでしょうか。
でもまあ、中国の人々にわかりやすくいえば、イメージ的には、中国人が関帝廟でパリ五輪での活躍を祈願したようなもの、というあたりが近いかもしれません。
とにかく、東郷神社を詣でた人を中国人が非難するのは、国際常識的にも全く理屈に合わないということは間違いありません。