ロシア敗北は考えられないか

森元首相「ロシア敗北考えられず」 ウクライナ支援を疑問視
時事通信 1/25(水) 20:01配信

 森喜朗元首相は25日、ロシアによるウクライナ侵攻について「ロシアが負けることはまず考えられない。そういう事態になればもっと大変なことが起きる」との認識を示した。

 日ロ関係に関しては「せっかく積み立ててここまで来ているのに、こんなにウクライナに力を入れていいのか」と述べ、岸田政権の対ロ外交とウクライナ支援の在り方に疑問を呈した。

 東京都内で開かれた日印協会の会合で語った。森氏は首相在任中から北方領土問題に取り組み、ロシアのプーチン大統領との良好な関係で知られる。ただ、国際社会が対ロ制裁やウクライナ支援で連携する中、今回の発言は物議を醸しそうだ。
https://news.yahoo.co.jp/articles/81a6d58465d58d05f7d59b7e1a863b5b4b978498

 


いや、物議も何も、首相在職中から「失言王」として知られていた人の発言をマトモに取り上げるのもどうかとは思いますが・・・

 

>ロシアが負けることはまず考えられない。

日露戦争(近未来の予想ではなく、『坂の上の雲』などで描かれた20世紀初頭の戦争)の頃も、「ロシアが負けるわけがない」と考えていた人々は、ロシア帝国だけでなく世界中にいたと思います。
日本の大勝利、などと威張っていうほどは国力に余裕がなかったのは事実ですが、南樺太の取得など、日本が戦勝国として国際的に扱われたのも事実です。

また、ナチスドイツの欧州での占領地拡大を見て「ドイツが負けるわけがない」と考えた日本の軍部や政治家の判断が誤りであったのも事実です。

第二次世界大戦後では、「アメリカが負けるはずがない」と思われたベトナム戦争ベトナムが勝利しましたし、「ソ連が負けるはずがない」と(少なくともソ連内では)思われていたアフガニスタンからソ連が敗退しました。

戦争がどうなるかは予想が難しい。
今回のロシアの侵略戦争も、どういう結果になるかを正確に予測することは、少なくとも私にはできません。

 

>そういう事態になればもっと大変なことが起きる

これは、最悪ということなら、ロシアの核兵器使用ということでしょうか。
その場合も、ロシアの勝利は困難です。
NATOの選択肢の中には、通常兵器のみでロシア軍を壊滅に追い込むシナリオがあるようですし、最悪の最悪は地球規模の核戦争で、ロシアを含めた人類全体の敗北です。
森喜朗氏や鈴木宗男氏が、もしも世間で評されるように「ロシアのプーチン大統領との良好な関係」があるなら、「核を使っても勝てないよ」と助言するのが「友人」としての正しい姿でしょう。

「友人」と思われているのなら、ですが。

 

まあ、本当の友人なら、少なくとも「ウクライナ領内で暴虐にふるまった方がウクライナ人を屈服させやすい」という誤った考え方を変えるように、もっと早い時期に助言すべきところでしたが。

誤解を恐れずにいえば、もし私程度の日本人にでもロシア軍占領地の軍政の権限を与えていれば、もう少しはウクライナ人からの反感を和らげたり、諸外国の報道機関を懐柔したり、鈴木宗男氏のような親露派政治家がプロパガンダなどの活動をしやすくしたりできたと思うのですが・・・

ロシアは芸術面などは優れたところもあるのに、未だに前世紀以前の軍事感覚(政治感覚かな?)を引きずっている変な国です。