不都合な情報が上に届かない

ロシア、情報機関幹部を軟禁か プーチン氏が「懲罰」と報道
共同通信 3/13(日) 11:38配信

 ロシアの独立系メディア「メドゥーザ」は13日までに、プーチン大統領に侵攻前のウクライナ政治情勢を報告していた連邦保安局(FSB)の対外諜報部門トップらが自宅軟禁に置かれたと伝えた。侵攻が計画通りに進まないための「懲罰」だとみられている。FSBに詳しいジャーナリストらの情報として報じた。

 FSBで外国の諜報活動を担う部門のトップ、セルゲイ・ベセダ氏らで、資金の悪用や不確かな情報を報告した疑いが掛けられている。

 ベセダ氏らはプーチン氏を怒らせないように聞きたいことばかりを報告していたが、侵攻開始から約2週間が経過し、プーチン氏が「誤り」に気付いたという。
https://news.yahoo.co.jp/articles/aa0b54727f8c379929f477d15f775097fa2fb335


この手の報道が多いのですが、もう少し突っ込んだ内容のメディアもあります。


粛清が始まった?ロシア諜報機関FSBの外国諜報部門のトップが拘束
ミリレポ 2022-03-12

ロシアの諜報機関で連邦保安庁FSB)の外交諜報部門のトップとその部下が拘束・軟禁されたと複数の海外メディアが報じた。理由はウクライナが侵略に激しく抵抗する可能性があることをプーチンに報告しなかったためとされている。

FSBと他のロシア機関を監視する調査ウェブサイト 「Agentura」 の共同創設者で編集者のアンドレイ・ソルダトフ氏は、FSB内部の情報筋が外交諜報部門のトップとその部下の2人が当局によって拘束されたことを確認したと述べた。外交諜報部門第5サービスSOiMSのトップであるセルゲイ・ベセダ准将と副司令官で運用情報部門の責任者でもあるアナトリー・ボリュクは、破壊活動のために割り当てられた作戦資金を不正に使用、そして、ロシアのウクライナ侵攻に先立って故意に不十分で不正確な情報を提供した疑いで拘束され、自宅軟禁となっている。ベセダ准将は数年前からウクライナ東部ドンパスで活動する親露派武装組織を陰から率いており、ウクライナが弱く、ネオナチのグループでいっぱいであり、攻撃された場合は簡単に諦めることを示唆する情報をプーチンに報告していた。その報告のもと、プーチンウクライナ侵攻決断したが、結果、当初の計画は失敗。プーチンは激怒。その責任を問われた形だ。

FSB旧ソ連時代のスパイ組織KGBの流れを組む組織であり、KGB出身のプーチンによって強化され、アメリカのCIA、イスラエルモサドと並ぶ諜報組織とされている。ロシアの国家安全保障やテロ防止のために国内外で諜報活動を行い、国内外で暗殺、破壊活動を行っている。今回のウクライナ侵攻に先立ち数年前から諜報、謀略活動を行い、侵攻のための情報をクレムリンに報告していた。
https://milirepo.sabatech.jp/the-purge-has-begun-detained-by-the-head-of-the-foreign-intelligence-department-of-the-russian-intelligence-agency-fsb/


プーチン氏古巣のスパイ機関に動揺か
BBC NEWS JAPAN 2022年3月12日

BBCのゴードン・コレラ安全保障担当編集委員によると、未確認情報ながら、ロシア連邦保安庁FSB)の幹部2人が自宅軟禁状態に置かれたという情報がある。

FSBは、プーチン大統領がかつて所属したソ連国家保安委員会(KGB)の後継組織。

情報によると、軟禁された1人はウクライナ作戦を担当する第5局のトップ、セルゲイ・ベセダ大佐。ウクライナでクーデターを引き起こし親ロ傀儡(かいらい)政権を樹立する作戦を策定したものの、ウクライナ国内の抵抗のレベルを読み違えたと、ロシア政府内で批判されている可能性があるという。

FSB幹部の拘束について最初に伝えたのは、ロシア情報機関に関する有数の専門家、アンドレイ・ソルダトフ氏とイリナ・ボロガン氏。両氏は、「開戦から2週間たって、プーチンはついに自分は誤った情報を与えられていたのだと気づいたのかもしれない。大統領を激怒させたくない第5局は、本人が聞きたがっている内容だけ提供したのかもしれない」と指摘する。

インターネットではこれまでに、FSB関係者によるとされる匿名報告書が広く拡散しており、FSBによるとされる悲観的な戦況分析や、FSBが厳しい状況にある様子が伝えられている。これも内容の真否は確認できていないが、複数の専門家が本物に思える内容だとしている。

加えて、開戦前からアメリカを始めとする西側諸国がロシアの作戦を事前に察知し、次々とインテリジェンスを事前に公表していたことから、ロシア政府は自分たちの通信が傍受されている、あるいは政府幹部に西側の潜入スパイがいるなどと疑っている可能性が高いと、コレラ編集委員は指摘する。

さらに、開戦直前の連邦安全保障会議プーチン氏が、セルゲイ・ナルイシキン対外情報局(SVR)長官を公然と叱責し、辱めたことからも、普段は人目に触れないロシアのスパイの世界が大きく動揺しているのがうかがえると、コレラ編集委員は書いている。
https://www.bbc.com/japanese/60717640

 


差異はありますが、共通点は「不都合な情報を報告しなかった」こと。
日本の企業などでもありますよね。
実は過去に某自治体でも(謎)

でも、部下にそういう行動をとらせたのも、トップに立つ人間の責任ではあるでしょう。

というか、情報の間違いに気づいたのなら、さっさと撤退しなさい。