非難決議その他

国連総会のロシア非難決議 反対・棄権は計40か国
NHK 2022年3月3日 12時35分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220303/k10013511441000.html

NHK以外には棄権・反対の明細がわかるような報道が見つからなかったので、上のリンク先のデータを加工してみました(棄権国については地域ごとに分類)。

 

【決議案に反対した5か国】
 ロシア、ベラルーシ、シリア、北朝鮮エリトリア

【決議案に棄権した35か国】
(旧ソビエト連邦アルメニアカザフスタンキルギスタジキスタン
(旧ソビエト連邦以外のアジア<中東を含む>)イラク、イラン、インド、スリランカ、中国、パキスタンバングラデシュベトナム、モンゴル、ラオス
(アフリカ)アルジェリアアンゴラウガンダコンゴ共和国ジンバブエスーダン赤道ギニアセネガルタンザニア中央アフリカナミビアブルンジマダガスカル、マリ、南アフリカ南スーダンモザンビーク
中南米エルサルバドルキューバニカラグアボリビア

<参考>
【旧ソビエト連邦で決議案に賛成したとみられる国】
 ウクライナアゼルバイジャンウズベキスタンジョージアトルクメニスタンモルドバエストニアラトビアリトアニア

 

北朝鮮などの反対は予想どおりでしたが、旧ソ連の中でもけっこう棄権や反対が出ましたね。
ウクライナジョージアバルト三国など明らかに反露感情が強い国以外にも、ウズベキスタンなど賛成に回ったと見られる国が複数出たのは、ちょっと予想外でした。

 

さて、非難決議といえば・・・

 

れいわ新選組 参院も「ロシア非難決議」反対ネット疑問視多数「全会一致より強い非難とは?」
デイリースポーツ 3/2(水) 19:29配信
https://news.yahoo.co.jp/articles/d78da5d4c3336ce5d34e424b97abedd461d45241

 

もちろん、日本は(中露などとは異なり)政治活動や言論などの自由が保証されていますから、こういう決議に反対する自由もあります。
「こういう決議に意味はない」ということをどうしても主張したいなら、「反対」ではなく、「棄権」とか「退席」とかいう方が筋が通ると思いますが、そういう論理的な思考をする能力がないか、単に「逆張り」で目立ちたいだけなら、仕方がないところです。
なお、有権者にも「次の選挙で落とす自由」は当然あります。

まあ、全議員に形だけの全会一致を強要するような政治体制の国よりも、ずっとマシな国であることはたしかです。

 

国際的に情報が錯綜する中、何を信じるかというのは容易ではありませんが、政権への批判を許さない国と、批判を許容する国と、どちらの発表を信用するか、というと、明らかに後者の方が信用できます。
だから、そういう意味でも、

 

市街地被害は「ウクライナによる誤射」駐日ロシア大使がテレビで主張
朝日新聞デジタル 3/2(水) 22:01配信
(ロシアのミハイル・ガルージン駐日大使が)「ウクライナの都会や市街地を空爆しているかのようなビデオが流されているが、実際に我々が攻撃しているのは軍事施設だけ。米国がイラクなどに行った空爆とはまるで違うんです」と主張し、市街地が攻撃を受けている映像については「おそらくウクライナによる誤射です」と主張した。
https://news.yahoo.co.jp/articles/f5815e648fd7be896dfc053cf0700970b3071369

 

というのが虚偽であるのは当然です。
米軍ですら誤射が生じるのに、精度が低いロシア軍で誤射がないという方が信じ難いですし、ロシア軍が誤射ではなく意図して民間施設を攻撃しているという見方も有力です。そもそもロシア軍が占拠している建物でもない限り、ウクライナ軍がアパート等の方向を狙う必然性がない。
また、

 

鳩山由紀夫氏、ウクライナのゼレンスキー大統領は「親露派住民を虐殺までしてきたことを悔い改めるべきだ」
スポーツ報知 3/1(火) 12:02配信
https://news.yahoo.co.jp/articles/824b40b7b6716b2a1153b32e4af237fd4a72ce8c

 

ロシア側の「親露派住民虐殺」というような情報を鵜呑みにするのは愚かということにはなります。
こういう風に、首相経験者を自由に批判できるのも、日本の良いところではあります。
「人間は間違うもの」という前提に、リーダーの批判ができるところが、民主主義国家の強みでもあるでしょう。


プーチン氏にパーキンソン病疑惑があるそうですが、政権トップに支障が出た場合の対応についても、民主主義国家の方が優れています。
なお、仮に彼がパーキンソン病であったとしても、彼の判断誤りを病気の責任にすることはできませんし、また(多くの善良な)パーキンソン病患者を抽象する意図はないことを付記しておきます。

 

ところで、暗い話題が多い中で、久しぶりに明るさを感じるニュースが飛び込んできました。

 

高梨沙羅が復活!五輪後初実戦で通算62勝目 スキージャンプW杯
スポニチアネックス 3/3(木) 5:03配信
https://news.yahoo.co.jp/articles/2d1011bbc0b750bb0d9c9dadd6491390ee737cd6

(五輪団体の不当な)「失格仲間」のアルトハウス選手も、インスタで祝福のメッセージを送ったそうです。