最初に断っておきますが、私はどちらかといえば、東京オリンピックの開催に反対か、少なくとも誘致には慎重な立場で記事を書いてきたつもりです。
たとえば「東京のインフラ整備に資源が集中し過ぎて、被災地の復興に悪影響が出ないようにしていただきたい。」
https://jukeizukoubou.blog.fc2.com/blog-entry-1545.html
開催都市決定段階では、はっきりいうとイスタンブール支持でした。
ですが、トルコやスペインの感染状況を見ると、最終選考の3都市の中では、東京が一番マシだろうと認めざるを得ません。
ただ、東京では何らかの方法で開催するとしても、インドやブラジルなど感染者、死者を多数出している国の人々の気持ちを考慮すると、地球上のどの都市であれ、現状での開催に悲観的になるのは無理がないとも思います。
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という前提ですが、まず、開催賛成にしても反対にしても、個人の意見表明に制度的な制約がないことは、当然のことながら、ありがたいことだと思います。
たとえば中国国内で「北京五輪反対」と意見表明することを考えてみてください。
(そもそも、武漢で、最初に異常に気づいた医師の意見表明が抹殺されなければ、世界がこんな酷いことになっていなかった可能性が高いと私は考えます。)
さて、池江璃花子さんが、選手個人に五輪辞退を求められることについて「とても苦しいです」とツイートしていましたが、IOCなど経由で提供されるワクチンの接種に関して、何らかの同調圧力のようなものがアスリート個人に向けられることは、やはりマズいと思います。
ワクチンを打つかどうかは、選手に限らず本人の選択。
(開催されるかどうかは別にして)開催された場合に参加する安全度を高めるために接種するというのも選択。
アスリートとしての体調管理や身体状況の個別性により接種しないというのも選択。
(もちろん、主治医等への相談というのはアリです。)
ですが、世間の圧力があるから接種しない(あるいは接種する)という傾向が、もしもあるとすれば、それはおかしいと思います。
少なくとも、日本においては。