「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律に基づく指定障害福祉サービスの事業等の人員、設備及び運営に関する基準等の一部を改正する省令案」に対して寄せられたご意見について
https://public-comment.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=PCM1040&id=495200336&Mode=1
厚生労働省では、「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律に基づく指定障害福祉サービスの事業等の人員、設備及び運営に関する基準等の一部を改正する省令案」について、令和２年12月10日から令和３年１月８日までご意見を募集したところ、計36通のご意見をいただきました。
お寄せいただいたご意見とそれに対する当省の考え方について、別紙のとおり取りまとめましたので、公表いたします。
取りまとめの都合上、いただいたご意見は、適宜要約しております。また、パブリックコメントの対象となる事項についてのみ考え方を示させていただきます。
ご意見をお寄せいただきました皆様に御礼申し上げます。
（別紙）
１．障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律に基づく指定障害福祉サービスの事業等の人員、設備及び運営に関する基準
（１）全サービス関係
虐待防止、感染症、身体拘束の委員会の開催について、複数サービス、複数事業所を持つ法人は、法人内での人事異動等も見据え、広く虐待防止等についての体制を整備することを目的に、事業所毎ではなく法人単位で委員会を設置することも可と明示していただきたい。職員以外の外部の人を一定数確保し、委員会を開催するのは困難なため、外部の人の参加を求めるとしても努力義務とし、開催頻度を定めるとしても目安としていただきたい。
グループ法人や連携法人の場合は、複数法人で同一の委員会により基準を満たしても良いかを明確にしてほしい。
委員会の開催方法、構成員、開催頻度については、今後、効果的な取り組みが行えるよう、具体的な方法・配慮等を通知等により示してまいります。
虐待防止のための責任者及び委員会を設置するとともに、従業者に対する研修を実施する等の措置を講じなければならないものとしているが、実質的に事業所に従業者が１名だけということもあり得る。研修の実施については外部研修を受けるという方法もあるが、このような場合、「委員会の設置」の義務付けは馴染まないのではないか。
小規模な事業所においても過剰な負担とならず効果的な取り組みが行えるよう、具体的な方法・配慮等を、通知等により示してまいります。
「業務継続計画」の策定については、計画の具体的な内容が分からないため、計画に記載すべき内容を国が具体的に明示し、その内容を通知等にて事業者に周知していただきたい。
障害福祉サービス事業所等における新型コロナウイルス感染症発生時の業務継続ガイドライン及び新型コロナウイルス感染症発生時における業務継続計画のひな形を厚生労働省のホームページで公表しており、市町村や関係団体にも周知を行っています。
感染症発生時に必要なサービスを継続的に提供できる体制の構築については、福祉サービス全般ではなく、対象としている利用者毎に求められる対応を検討されるよう希望する。
障害福祉サービス事業所等における新型コロナウイルス感染症発生時の業務継続ガイドラインにおいて、サービス類型に応じた対応方法等を示しています。
感染症の予防のための、委員会の開催、指針の整備、研修の実施等、訓練(シミュレーション)の実施の義務付けについて、小規模な施設においては、義務化されることによる難しさを感じる。
感染症の発生及びまん延等に関する取組の徹底は事業所の規模にかかわらず必要であることから、当該規定に関しては小規模な施設も含めたものとしています。義務化に向けては、小規模な施設でもこれらの取組が円滑に行われるよう、検討してまいります。
感染症発生予防、災害発生の場合の取組について、小規模法人あるいは少人数の職員が対応する場合の例なども示していただきたい。
感染症の発生及びまん延等に関する取組は事業所の規模により異なるものではなく、感染症対策については、既にお示ししている、障害福祉サービス施設・事業所職員のための感染対策マニュアルを、災害発生の場合の取組については、今後ガイドラインをお示しする予定のため、ご参照ください。
非常災害対策が求められる事業所の定義が曖昧。地域住民の訓練参加への連携とは具体的にどこまでか。
非常災害への対応については、既に定期的な避難等訓練の実施が求められている事業所が対象となります。
また、日頃から地域住民との連携を図り、避難等に協力してもらえるような体制作りを求めることとしたものです。
（つづく）
