ジョージ秋山さん

浮浪雲」「銭ゲバ」漫画家ジョージ秋山さん死去
(読売新聞 6/1(月) 13:10配信)

 「銭ゲバ」「アシュラ」「浮浪(はぐれ)雲(ぐも)」などで知られる漫画家のジョージ秋山(じょーじ・あきやま、本名・秋山勇二=あきやま・ゆうじ)さんが5月12日に死去していたことがわかった。77歳だった。死因は公表していない。告別式は近親者で済ませた。

 東京都生まれ。栃木県足利市育ち。漫画家の森田拳次さんのアシスタントを経て、1966年「ガイコツくん」でデビュー。ほのぼのギャグ漫画「パットマンX」を経て、70年から週刊少年サンデーで「銭ゲバ」、週刊少年マガジンで「アシュラ」と、悪をテーマにした問題作を発表した。過激な描写が議論を呼び、高度成長期の世相に衝撃を与えた。

 73年からは青年漫画誌「ビッグコミックオリジナル」で自然体で生きる幕末の男を描く「浮浪雲」を始め、同作は2017年まで44年続く長期連載となった。「パットマンX」で講談社児童まんが賞、「浮浪雲」で小学館漫画賞を受賞した。
https://news.yahoo.co.jp/articles/d8ca7d517503fbcd94ecf85c3134ce9aa7249822

 


「パットマンX」(1967-1968)のギャグの感覚は結構好きでした。少年漫画でしたが、ある意味、後年の浮浪雲なんかに通じるところがあったかも。

銭ゲバ」(1970-1971)、「アシュラ」(1970-1971)は、それぞれ当時のPTAなどが怒り心頭の問題作とされました。あの頃の少年誌によく連載されたと思います。
また、あんなに重い暗い話を、ほぼ同時期に2本連載できたのは、才能的にも生理的にも凄いことかと。

その直後に、「ザ・ムーン」(1972-1973)という、「銭ゲバ」の反動というか裏返し的な話(でも少年誌としては難解作)を連載。

そして、「浮浪雲」(1973-2017)。この長期連載マンガを全部読んだわけではないので(というか、忘れている話も多数あるだろう)個人的な印象だけですが、「銭ゲバ」や「アシュラ」の時代を通過してきたからこそ描ける話もあったように思います。

77歳というのは現在ではまだお若い、というイメージですが、それにも加え、新型コロナウイルス騒ぎの今の世相を、秋山さんならどのように料理して作品しただろうか、などと考えると、もっと長生きしてほしかったと思います。

ご冥福をお祈りいたします。